CWDM と DWDM の違い

I. 定義

粗い波長分割多重 (CWDM)

粗い波長分割多重 (CWDM)各信号を伝送するために異なる波長の光を使用することで、複数の信号を 1 本の光ファイバーで同時に送信できます。 CWDM は 1270nm ～ 1610nm の波長範囲で動作し、各 CWDM チャネルの間隔は通常 20nm です。

CWDM には合計 18 チャネルがあります。この技術は当初 9 (1470 ～ 1610) チャネル用に開発されましたが、その後、より短い波長とより低い実効減衰のチャネルを含めて 18 チャネルに拡張されました。次の表は、CWDM セットアップにおける標準的なチャネルのペアを示しています。

高密度波長分割多重 (DWDM)

高密度波長分割多重 (DWDM)利用可能な帯域幅を複数の波長またはチャネルに分割することにより、単一の光ファイバー上で複数のデータ信号を同時に送信できるようになります。

II. CWDM と DWDM の主な違い

(1) アプリケーション

CWDM は通常、伝送距離が制限されているメトロポリタン エリア ネットワーク (MAN) やキャンパス ネットワークなどの短距離アプリケーションで使用されます。広いチャネル間隔を使用するため、より少ない数の波長を多重化できます。一方、DWDM は、バックボーン ネットワークや海底ケーブルなど、伝送距離が長い長距離アプリケーションではより有利です。

(2) 伝送容量

チャネル間隔の違いにより、DWDM は CWDM よりもはるかに多くのチャネルをサポートし、その結果、伝送容量が高くなります。 DWDM システムは最大 96 チャネルをサポートできますが、CWDM システムは通常最大 18 チャネルをサポートします。

(3) 伝送距離

CWDM の動作距離は短く、通常は最大 80 キロメートルです。一方、DWDM には増幅機能と分散補償機能があり、増幅後の伝送距離は数百 km を超えます。

(4) チャネル間隔

CWDM はより広いチャネル間隔 (通常は約 20 ナノメートル) を使用しますが、DWDM はさらに狭いチャネル間隔 (通常は 50 GHz (96 チャネル) ～ 100 GHz (48 チャネル) の範囲) を使用します。 CWDM は 1270 ～ 1610 nm の範囲で動作しますが、DWDM は約 1550 nm で動作します。これらの波長では、これらの波長付近の光ファイバーの減衰が低いため、効率的な動作が保証されます。 1550 nm での一般的な減衰は 0.25 ～ 0.35 dB/km ですが、一般的に使用される 1310 nm スペクトルでの減衰は 0.35 ～ 0.45 dB/km です。

Ⅲ． CWDM と DWDM の長所と短所

CWDM: CWDM テクノロジーは、チャネル数が少ない限り、コスト効率が高くなります。さらに、CWDM はさまざまなプロトコルやデータ レートと互換性があるため、多用途でさまざまなネットワーク ニーズに適応できます。ただし、通信範囲は限られており、最大距離を伸ばすことはできません。

DWDM: CWDM (粗い波長分割多重) と比較して、DWDM はより多くのチャネルを提供し、ネットワーク容量を大幅に増加します。また、長距離伝送機能も備えており、数百キロメートル、さらには数千キロメートルにわたるデータ伝送が可能です。さらに、柔軟な波長割り当てにより、ネットワークの拡張が容易になり、将来性も確保されます。ただし、距離が短い場合は、CWDM ソリューションの方がコスト効率が高くなります。 

CWDM と DWDM のどちらを選択するかは、光通信インフラストラクチャの特定のニーズ、予算、プロジェクトの状況によって異なります。 CWDM はコスト効率が高く、短距離から中距離の伝送に適しており、提供する波長が少ないため、大都市圏ネットワークに適しています。対照的に、DWDM は大容量の長距離アプリケーションに適しており、より多くのより狭い波長間隔をサポートするため、長距離およびデータ集約型のネットワークに最適です。